「遊びの広場」は、就学前のたくさんの子どもとお母さんが集い、仲間作りができる活動です。
親子の出会いと支援体験のお試しの場として企画します。
近年、幼児期に自閉症などの発達障害の診断を受けたり、診断は受けていないけれど発達の遅れなどから、子育ての心配をもちながら過ごしている親子と多くお会いするようになってきました。
発達障害者支援法の施行以降、多くの地域で支援体制が充実し、地域の通園施設や母子療育機関ができてきています。しかし、いまだに自閉症などの発達障害の障害特性に合った支援は十分ではないことが多いのも事実です。そうした十分な配慮のない環境のなかにいて、二次的な問題を呈してしまう場合も少なくありません。
アスペ・エルデの会として、できるだけ早期から介入し、一貫して支援することが有効だと考えています。今までは幼児グループの参加者(年長時点でのグループ実参加が70%以上の場合)が、継続した発達支援を希望され、正会員団体への入会希望する場合、待ち期間なしで年度始めより優先的に入会できるようにしてきました。問題が起こって、二次障害を起こしてからの対応と、そうした二次障害がない場合とでは、思春期以降の適応状態が大きく異なります。思春期になってのタイムスリップによる強度の問題行動などを考慮すると、幼児期で対応に親御さんが悩む場合はもちろんですが、安定して成長している時期から一貫して支援していくことが非常に重要であると考えていたからです。
アスペ・エルデの会の基本的な考え方としては、そうした子どもへの支援のニーズがある場合には、親が当事者としての主体性をもって仲間を募り、専門家とのいい関係づくりをして、住んでいる地域で支援グループによる支援をおこなうことが大切だと考えています。しかし、幼児期の場合、親がどこでそうした仲間を見つけたらいいのかわからない場合が少なくありません。そこで、平成23年度までは、MIDIグループという小グループでの活動をおこなってきました。多くの親子が参加して有意義な活動をしました。今年度からは「遊びの広場」という、たくさんの子どもとお母さんが集い、仲間作りができるような活動を始めて参ります。就学までの期間、法人の主催する親子の出会いと支援体験のお試しの場を企画します。
会 場 名古屋市内
価 格 1回500円
※1回のみの参加も、継続の参加もお受けします。
継続参加を申し込まれた場合、ご希望があれば個別相談もお受けいたします。
対 象 就学前のお子さまと保護者の方
募集人数 10組程度
担当者 担当事業責任者:辻井正次(中京大学社会学部 統括ディレクター)
事業担当者:中島俊思(浜松医科大学子どものこころの発達研究センター)
高柳伸哉(浜松医科大学子どものこころの発達研究センター)
岩崎美佳(アスペ・エルデの会ディレクター)
「遊びの広場」は、親子の仲間づくりをサポートする機会です。たくさんの親子が気軽に集い、一緒に遊んだりおしゃべりしたりできる場になるように企画したものです。さらに、以下のようなスケジュールで進めて、子どもの発達支援やお母様の子育てスキルアップを目指します。お母様のスキルアップを目指し、ペアレント・トレーニングの入門編も実施いたします。
《スケジュール》
- 始まりの会:あいさつや出欠確認をしたり、歌を歌ったりします。
- 親子のふれあい遊び:手遊びやスキンシップが図れるような体操などをします。
- 読み聞かせ:親子で紙芝居や絵本を聞きます。
- 親子でゲーム:親子で1つの作品をつくる工作、あるいは簡単なルールのあるゲームをします。
- 自由遊び:親子で自由に遊びます。この時間に親子の交流をしていただけます。また、プログラム担当者に子育て相談をすることもできます。
- 母親はペアレント・トレーニング、子どもは自由遊び:同じ室内でお母様はペアレント・トレーニング、子どもはおやつを挟んでスタッフと遊びます。
- 終わりの会:あいさつをしたり、歌を歌ったりします。