NPO法人 アスペ・エルデの会

北海道石狩市の少年による主婦殺人事件に関する見解3/3
発達障害者支援法が今年の4月から施行され、アスペルガー症候群など広汎性発達障害が公認された障害の一つとして認められるようになることは大きな進歩である。しかし大きな問題は、この領域の診断と治療が可能な専門家が著しく限られていることである。高機能広汎性発達障害への発達支援(治療と教育)システムを作ることが、何よりも有効な予防になるものと考えられる。まずは、専門家の養成とともに、高機能広汎性発達障害児者に関わる保健、医療、保育、教育などの関係者が正しい知識と対応の仕方を身につけていくことが急務である。関係者が正しい理解のもと当事者の求める適切な支援ができるようになることと、すべての人たちが発達障害について正しい知識をもつことで、当事者がより幸福な人生を歩めるようになることを確信する。発達障害者支援法の理念を正しく理解し、本法の施行を機に国と地方自治体が、発達障害児者の幸福のため、さまざまな形での支援に積極的に取り組むことを切に要望する。

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