2013.10.10
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NPO法人アスペ・エルデの会「楽しい子育て応援団」です 2013、10月号
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堀田あけみ先生の「子育て応援エッセイ」 第89回
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◇◆面白い映画
我が家の子ども達は、映画好きだと思います。ポスターやCMで、これ観たい、とよく言います。問題は時間なんだよね。
マナトの高校が、とても忙しいところで、夏休みのうち3週間が補習です。本人は嫌がっています。健全な男子として、あたりまえ。
「でもないよ」
あらそうなんですか。
「勉強嫌だけど、親のいる家よりマシ、って言ってる奴は一杯いる」
うわー、シビアだ、高校生男子。でも、そっちの方が健全かもしれませんね。
で、その補習と日間賀合宿がずれた結果、オハラ家には3人揃って夏休みの日が少なくなって、夏休みのノルマを果たすのが難しくなったのは、先月お話しした通り。ついでに、おとうさんの取材も多かったし。でも、頑張ってクリアしましたよ。とは言え、例年に較べて寂しいものだったことは否めないようで。
九月の第一土曜日に、映画館に行って来ました。
出発点はマナトが「タイムスクープハンター劇場版」を観たがったことです。テレビシリーズを楽しみに観ていましたので。もちろん、コトコもついて来る。おかあさんとマナト大好きだもん。おとうさんがいない期間なのでカイトも行こうね。
とは言ったものの、ネットで予告編観ていたら、これは、コトコとカイトには見せない方がいい。この番組の売りの一つは、映像が実にリアル(タイムワープして、昔の日本をドキュメンタリーとして撮影してるという設定だから)なこと。登場する人が、特に綺麗な顔立ちの人ばかりではなかったり、着ているものがすり切れていたり。戦国時代が舞台だと、矢が刺さるシーンがリアル。
予告編で刺さってましたね、えらい勢いで。
というわけで、映画は中止 … では、収まらないので、何を観ましょうか。兄妹会議の結果、
「2対1で『謎解きはディナーの後で』に決まりました」
内訳は、訊かないことにしましょう。因みに、負けたのは「モンスターズ・ユニバーシティ」のようです。
土曜日と言っても、カイトの中学の学校公開はあるわ、マナトの高校も原則隔週にある登校日だわ、その後にイギリス行った組の集会あるわで、結構遅い回にぎりぎり間に合う感じです。もちろん、ポップコーンは買いますとも。カイトはチョコチップの入ったベルギーワッフルね。
席につく順番も、決まっています。コトコとカイトは隣にしない。コトコを他人の隣に座らせない、おかあさんの隣に座らせる。これは絶対。カイトもできたら他人と接触しない方がいい(コトコよりは重要度低し)。こちらは、カイトの問題ではなく、隣の席に嵐ファンが座ったりすると、うるさいから。本来、ちゃんと座ってられるんだけど、きゃーで駄目になる。
最初、壁際からカイト・マナト・コトコ・おかあさんだったんですが、若干の不安を覚えて、マナトとおかあさん交代。これは、正解です。カイト、置いてくるわけにはいかんが、興味ないよね、これ。でも、良い子で観ています。なので、30分に一度くらい、良い子アピールが来ます。肩をとんとん、カイトの方を見ると、口を指差して「ほら、お喋りしてないでしょ」と。その度に頭を撫でて2時間。クライマックスでは、泣いてましたよ。泣きまねかもしれませんが。
コトコはぼろぼろでしたね。マナトも、ちょっと泣いてたと思います。
そして、終わったときにコトコの言ったことが、
「面白かったー。ポケモンよりずっと面白い」
今まで観て来た映画は、ポケモン以外でもアニメや子ども向け。大人の映画を観たのはこれが初めてじゃないのかな。
今回は映画の出来がよかったこともあって(ドラマの劇場版としては、期待以上の出来だったと私も思います)、アニメじゃなくても面白いんだとコトコは学習出来たようです。
そしてカイトも、
「面白かったー」
本当か。言ってみただけな気がする。
だって、相変わらず家にいるときは、光テレビのキッズステーションで、「アンパンマン」の時間を楽しみにしていますから。映画館に行くかって訊くと、顔の前で手を振って、
「いいですよお」
って言うんだけど。
そう言えばカイト、映画館嫌いだったんですよ。映像全体が苦手でした。愛知万博のときに、マンモスラボの大スクリーンで発覚しました。しばらくは、映画館は鬼門だったんですが、ある日、突然大丈夫になりました。いきなり、
「ぼくも行く」
って言ったから、カイトの分の前売り券無くて、急いで買いましたよ。
そこから始まって、大人の映画も観られる日々がやって来たわけです。カイトの場合、怪しいけど。
でも、「あまちゃん」は毎朝観てるなあ、そう言えば。
家族全員大好きですが、カイトとしては、キャラクターの個性がはっきりしているので、わかりやすいのかもしれません。海女さんの格好した「あまちゃん」自体が、アンパンマンのキャラみたいだもの。