2010.12.01
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 NPO法人アスペ・エルデの会「楽しい子育て応援団」です 2010、12月

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 サンタさんにプレゼントのお願いしているのかな〜?
 手にお手紙を持った幼い男の子がツリーの前で、なんだか思案顔を
 していました。
 もうすぐ、楽しいクリスマスがやってきます♪

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    堀田あけみ先生の「子育て応援エッセイ」 第55回
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◇◆みんなでお泊まり

 なんでも、凝ると凝りに凝って、飽きたら見向きもしないおとうさん。思え
ば十年ほど前、キャンプに嵌って、子ども達が幼稚園にまだ行ってないし、自
分も忙しくないしで、いろいろ揃えてキャンプに行きまくったもんです。平日
に二泊とか、ざらでした。年間、十回以上行ったんじゃないかなあ。
 それも飽きました。
 でも、父親業は飽きてもなかなかやめられません。飽きた気配はなきにしも
あらずですが、まだおとうさんでいたいようです。なので、子ども達と触れ合
うツールとしてキャンプは利用価値大。
 夢中だった頃のように、気が向いたら無計画に出かけるというのではなく、
恒例行事としてのキャンプが残りました。一月・雪、六月・螢、八月・原生林、
十一月・紅葉。ここに、夏の海か湖というのもあったんですが、親がそろそろ
若くなくなって、夏の暑さが堪えることを自覚したので、海で疲れたときくら
いは、ホテルに泊まって、美味しいもの食べることにしました。
 だいたい、どこかを誘って行きます。そうすると、どうしても親同士が顔を
合わせる機会の多いコトコのお友達を誘うことになりがちです。ときには、マ
ナトのお友達も。でも、カイトのお友達はなかなか。本人が誘おうって言わな
いもん。
 でも、それじゃあカイちゃんがかわいそうじゃあ、ということで企画しまし
た。ひまわり1組でお泊まり会。今年から、ひまわり学級は4・5年生からな
る1組と、1年生の2組になったのです。
 ひまわり1組の3人には全員妹がいます。予想としては、妹トリオが一番楽
しむんじゃないかと。で、予想的中。
 二階建てで、独立した部屋が二つあるコテージを予約したのですが、そのう
ち一つの部屋には、貼り紙がありましたもん。
「コトちゃんとリカ以外、はいっちゃだめ。   マヒロ & マリ」
 誰が誰の姉妹かという話は、ややこしくなるからおいといて、平たく言うと、
男と十五歳以上は入るなということです。女子の醍醐味だぜ。
 しかし、女子が全員お外に行ったのを見計らって、カイトと、お友達のヒロ
トくんがいそいそと中に入って行きました。これも男子の醍醐味ですね。いや、
彼らはそうは思ってないだろうけど。女子の聖域だから入りたいんじゃなくて、
単にそこに小部屋があるから入りたいという。
 こういった、しっかりした造りのコテージが有るキャンプ場は重宝します。
雨や風が苦手な子でもお山に行けて。最近は増えてますよ。うちは、岐阜県の
高鷲にある明野高原キャンプ場を使っています。子ども達も異様にハイテンシ
ョンになりますし。
 中津川の野外演習を無事に終えたカイト、来年は修学旅行です。担任の先生
は、同い年のシンちゃんとカイトを、別の部屋に泊まらせるのが目標だとか。
一人で、普通学級に行っても大丈夫って。一つ下のヒロトくんには、中津川が
待ってるしね。いい予行練習になってると嬉しいな。
 カイトに関しては、一人でお泊まり位は楽勝ですよ。だって、日間賀島大好
きな子ですもの。今から来年が楽しみで、毎日先生に言ってるそうです。
「2011年8月にも、日間賀島に行きます」
 何がそんなに気に入ったって。
「日間賀島でコトコちゃんは泣いちゃったね。カイトくんは泣かなかったね」
 数少ない、コトコに対して明確なアドバンテージが持てる種目なんですな。

◇◆堀田あけみ先生の略歴
 1964年 愛知県生まれ。
 1981年、「1980アイコ十六歳」で文芸賞を受賞、文筆活動に入る。
 その後、名古屋大学教育学部に入学、卒業後、同大学院教育心理学科に進学。
 専攻は、発達心理学・学習心理学。特に、言語の理解および産出のプロセス。
 
【主な著書(現在、入手可能なもの)】
 「わかってもらえないと感じたときに読む本」「おとうさんの作り方」(海竜社)
 「十歳の気持ち」(佼成出版社)、「唇の、することは。」(河出書房新社)
 「泣けてくるじゃない」「あなたの気持ち」(角川書店)
 「マナティ 夢の人魚」「大草原のプレーリードッグ」(共著、七賢出版)
 「White Smile」(共著、ワニブックス)
 「発達障害だって大丈夫−自閉症の子を育てる幸せ」(河出書房新社)


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   小児科医 宮地泰士せんせいの「子育て応援エッセイ」 第55回
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 幼い子どもが将来の夢を聞かれ、あるアニメのキャラクターになりたいと答え
ました。実は私も幼い頃、「将来の夢は何?」と聞かれ、「仮面ライダーになりた
い!」と答えていたことを親から聞かされていたので、「親子で同じ答え方をし
ているなあ。」と思わず笑ってしまいました。
 皆さんには、子どもの言動や性格が気になって、「この傾向は夫(妻)に似たの
だ。」などと油断していると、後で「あなたも小さい頃はそうだった。」と自分の親
から指摘され、照れくさくなってしまった経験はないでしょうか。
大人になるうちにすっかり忘れてしまうのでしょうが、実は自分も小さい頃は子
どもと同じようなことを言い、同じようなことに興味を持ち、同じような行動をし
ていたりすることは、親が思っている以上に多いのではないかと思います。
だから子どもの様子を見る時には、「私は違う(違った)。」などと対岸から眺める
ようなことはせず、相通じるものが多い仲間同士のような感覚で見ていると、子どもの
ことがよく分かり、子育てがより一層楽しくなるかもしれません。
また、夫(妻)の親御さんに夫(妻)の子どもの頃の様子を教えてもらっている
方は多いでしょうが、自分の親にも、自分の子どもの頃の様子をいろいろ教えてもら
えると良いと思います。
そうすると、子どものことが今よりもっともっとよく分かり、そして親子の間も今
まで以上にもっと近く、暖かくなれるのではないでしょうか。

◇◆宮地泰士(みやち たいし)先生の略歴
 平成7年3月  名古屋市立大学医学部 卒業
 同年4月    名古屋市立大学病院小児科 入局、勤務
 平成12年4月 医学博士号 修得
 平成15年4月 名古屋市児童福祉センター 勤務
 平成18年7月 子どものこころの発達研究センター 勤務
 平成22年4月 名古屋市あけぼの学園 勤務

【著書】
 ・可能性のある子どもたちの医学と心理学(共著)
   (ブレーン出版 石川道子、辻井正次、杉山登志郎 編著)
 ・直ぐに役立つ発達障害の診断とサポート(共著)
(東海小児心身医学研究会 発行)

◇◆子育てに難しさをお感じのおやごさん、専門家のみなさんを対象に、
 全国的に発達支援に関するセミナーを開催しています。
 詳細に尽きましては、順次、当会ホームページにてお知らせ致します。
   http://www.as-japan.jp/j/index.html

◇◆「専門情報誌」アスペハート誌のご紹介
 アスペハート誌は子育てに難しさをお感じのおやごさんたちに、専門的で
 先進的な知見をご紹介する専門情報誌です。発達支援に関わる多くの最新情報を
 掲載しています。詳細に尽きましては、当会ホームページをご覧ください。
  http://www.as-japan.jp/j/heart/heart.html

◇◆「楽しい子育て応援団」へのご意見、ご感想をお待ちしています。
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