2009.11.01
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 NPO法人アスペ・エルデの会「楽しい子育て応援団」です 09、11月

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 秋を迎えるとなぜだか毎年「ほっと!」します。
 実り多い季節、あの暑かった夏を頑張って乗り越えてご褒美をいただき
 ま〜す!

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 堀田あけみ先生の「子育て応援エッセイ」 第42回
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◇◆ぶたまんまん

「アンパンマン」がギネスブックに載っているの、ご存知ですか?登場キャラ
が一番多いアニメですって。
 タモリだって、みのもんただって、上地雄輔だって、どっかの焼き鳥だって
載っちゃうんですから、既にあんまり有難みありませんが。
 マナトなんて、今年のクラブ活動、「ギネスクラブ」ですよ。記録に挑戦する
クラブ。記録が出たら、即座に申請だって、紙飛行機飛ばしたり、縄跳び飛んだ
りしてる。本気なのがいいですね。子どものうちから、無理だろ、そんなの
って言ってほしくないから。無理ですけど。
 さて、ギネスに載るほどキャラがいるアニメだけあって、ほとんどのキャラ
が無理からです。野菜と果物は、ほぼ「○○ちゃん」「××くん」で網羅されて
いる。料理も出現率高いです。パンだけで何十人いるもんなあ。
 というわけで、ぶたまんまんもいるんです。「まん」が二つって、くどいな。

 さて、肥満傾向のカイトですが、ついに9月の計量(あ、学校のは身体測定
か。計量は、格闘技の試合前の奴ね。)で、50kgを超えてしまいました。身長
が145cmなんですが、うーん、なんとかしたい重さではありますね。
 マナトも、10歳の頃は、どうしてくれようかという肥満児でした。それが、
今や170cm、60kg、体脂肪率18%。なのにあだ名が「でぶ」。理由は昔でぶだ
ったから。殺生な。
 だから、そういうお年頃、では済まないでしょうね、カイトの場合。
 マナトがやせた理由として、空手が一番に思いつきますが、週に2回だけだ
し、これはほんの一部で、低学年の頃の外遊びと、一人で遠くの友達の家にし
ょっちゅう行くこと、それから、食欲が一段落ついたことのほうが、大きいと
思います。カイトは、一人で外に出られないため、親が忙しくなると、その影
響をもろに受けて、インドアに籠るんですね。また、カロリーの高いもの、塩
分の濃いものがやたら好きです。以前に較べたら、食欲のコントロールも少し
だけできるようになりましたが、まだまだです。自分から、ごちそうさまは、
あまりできません。ごはんのおかわりは一回だけ、とか、カレーの3杯めはほ
んの一口、とか、約束してるところでやめます。私が、そういうことに口うる
さいの知ってるから、コロッケの3個目をとるときとか、すごくこちらを伺い
ます。ほんと、食べること大好き。
 太っているのは、自覚しています。おなかがすごいです。なんでだろう。マ
ナトは二重あごがすごかったのに。カイトは、あごはそれほどじゃない。
 以前、ダイエットというより、運動能力向上のために、夕食後になわとびを
していた時期がありました。私が忙しくなったのでやめてしまいましたが、こ
れを親子で再開させましょう。他人のことは言えない、私だってそれやめて太
ったし。いくら疲れてても、心を鬼にして、雨の降ってる日と、帰りが7時よ
り遅い日と、外のお風呂に入った日以外は(結構休む日多い)、ぴょんぴょん跳
びます。ダイエット効果はまだまだ。増えないというだけ。でも、なわとびは
上達しました。普通の速さで跳べます。
 ドキンちゃんは食いしん坊で、欲張りで、食べ過ぎるから、ときどき太っち
ゃうんだよね。そうすると、画面上でぶたまんまんになります。カイトもとき
どき、不安そうに訊きます。
「カイトくん、ぶたまんまんになる?」
 力一杯答えます。
「一杯食べたらねっ!」

 学芸会が一年おきのカイトの小学校、今年、4年生の出し物は「セロ弾きの
ゴーシュ」だそうです。
 ああ、もう、訊かずとも配役わかる。でも、訊かなきゃね。
「カイトくんは、たぬき!」
 だと思ったよ。

◇◆堀田あけみ先生の略歴
 1964年 愛知県生まれ。
 1981年、「1980アイコ十六歳」で文芸賞を受賞、文筆活動に入る。
 その後、名古屋大学教育学部に入学、卒業後、同大学院教育心理学科に進学。
 専攻は、発達心理学・学習心理学。特に、言語の理解および産出のプロセス。
 現在、椙山女学園大学・中京大学で非常勤講師を勤める。

【主な著書(現在、入手可能なもの)】
 「わかってもらえないと感じたときに読む本」「おとうさんの作り方」(海竜社)
 「十歳の気持ち」(佼成出版社)、「唇の、することは。」(河出書房新社)
 「泣けてくるじゃない」「あなたの気持ち」(角川書店)
 「マナティ 夢の人魚」「大草原のプレーリードッグ」(共著、七賢出版)
 「White Smile」(共著、ワニブックス)
 「発達障害だって大丈夫−自閉症の子を育てる幸せ」(河出書房新社)

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   小児科医 宮地泰士せんせいの「子育て応援エッセイ」 第42回
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 人が親になるとおかしな、そして不幸なことが起こる。いよいよ親という神聖
な世界に入ったのだから、「親」のマントをかぶらなくてはいけないと思う。
 ところが親はこの変身によって自分も弱点を持った普通の人であり、感情を
持った生身の人間であることを忘れてしまうことがある。
         トマス・ゴードン著 近藤千穂訳 親業 大和書房より

 この本の中で作者は親になった時気をつけることとして、1、親を一種の完璧な
存在である(であらねばならぬ)と誤解してしまい自分に正直でなくなってしま
うこと、2、親は子どもを常に指導する上の立場(であるべき)と誤解してしまう
ことを挙げています。
 親として「少しでも子どもに良いことをしてあげたい。」、「立派な親になり
たい。」と思うのは自然で大切なことですが、あまりそのことにこだわって無理を
したり“自分らしさ”を失うのはいいことではありません。親も長所短所を併せ持
った一人の人間であることを忘れてはいけないのでしょう。また親は「ありがとう。」、
「ごめんなさい。」、「分かりません。」という言葉を子ども達に対してもっと素
直に使ってよいのでしょう。
 そうした「親」のマントをはずした“人間らしさ”を子どもは見ているし求めて
いるようにも思います。
私達は「親である前にまず一人の人間であれ。」ということなのでしょう。

◇◆宮地泰士(みやち たいし)先生の略歴
 平成7年3月  名古屋市立大学医学部 卒業
 同年4月    名古屋市立大学病院小児科 入局、勤務
 平成12年4月 医学博士号 修得
 平成15年4月 名古屋市児童福祉センター 勤務
 平成18年7月 子どものこころの発達研究センター 勤務
 現在に至る

 【著書】
 ・可能性のある子どもたちの医学と心理学(共著)
   (ブレーン出版 石川道子、辻井正次、杉山登志郎 編著)
 ・直ぐに役立つ発達障害の診断とサポート(共著)
(東海小児心身医学研究会 発行)

◇◆子育てに難しさをお感じのおやごさん、専門家のみなさんを対象に、
 全国的に発達支援に関するセミナーを開催しています。
 詳細に尽きましては、順次、当会ホームページにてお知らせ致します。
   http://www.as-japan.jp/j/index.html

◇◆「専門情報誌」アスペハート誌のご紹介
 アスペハート誌は子育てに難しさをお感じのおやごさんたちに、専門的で
 先進的な知見をご紹介する専門情報誌です。発達支援に関わる多くの最新情報を
 掲載しています。詳細に尽きましては、当会ホームページをご覧ください。
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