2006.10.01
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NPO法人アスペ・エルデの会「楽しい子育て応援団」からのお知らせ
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堀田あけみ先生の「子育て応援エッセイ」 第6回
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◆◇お弁当の季節
前回が家でのお昼ごはんの話題だったので、しばらく食べ物つながりで行こう
かと思います。
で、秋といえば、運動会に遠足。うちの学区は、5月に運動会も遠足も終わっ
ちゃったんですけど、秋は秋で校外学習とか、養護の場合は体育祭みたいなのが
あるらしいし、保育園の遠足は秋です。
お弁当、どうしてます?
以前、ある作家さんのエッセイを読んで、徹夜明けに、4つのコンロを駆使し
て、幼稚園のお弁当を作る描写に、感心したのと同時に、「ほんまか?」と思って
しまったことを白状します。いや、私、弁当作んなきゃいけない幼稚園って、そ
れだけでかなり選ばない。近所にいい園があって、たまたま給食(仕出しですが)
だったんで、考えたことないんですけど。
弁当作るってだけで、貴重な睡眠時間が1時間減るんですぜ、旦那。
と、書いたのは、5年位前だな、うん。最近は、30分に変更になりました。
いえ、なれたせいじゃありません。諦めたからです。
うちの子は、偏食がひどい。ひどすぎる。野菜なんか全く食べられない。食べ
られるものの方が少ない。それも、障害が無いはずの長男の方がむしろ偏食が激
しいってのは、どういうことなんざんしょ。
それは父の価値観(体質なん言ってやるもんか)を受け継いでのことなので、
私は、ヘルシーといわれる食材は軒並み好きです。緑のない食事は耐えられない。
お弁当に関しても同様で、から揚げの茶色とウインナーの赤だけでは、生理的
に嫌なのです。黄色と緑は、ぜひあって欲しいところです。
そこで、長男が幼稚園に入った頃には、頑張りました。綺麗に飾り付けた、カ
ラフルなお弁当。出来るだけ、手作りにもこだわりました。
3回くらい作ってわかりました。奴にとっては、すべてが無駄なんだと。
奴が一番好きなお弁当は、大きなしゃけのおにぎりが入っていて(それが、サ
ッカーボールの模様でも、のりで書いた似顔絵でも、ただのおにぎりでも関係な
く)、おかずはから揚げと焼きそばとフライドポテトとウインナー。私が必ず入れ
るブロッコリーのオムレツ(緑と黄色対策)は、寂しくお弁当箱に残っている。
食べようと思ったら食べられるものなのに。「あ、残ってる」と呟こうものなら、
腹が痛くなったとか、時間が足りなかったとか、嘘のシャワーが降り注ぎます。
それが本当なら、おやつがまるっとなくなってるわけがない。
次男は空っぽにしてくれました。と思ったら、翌日、先生から
「海ちゃん、昨日、お弁当のオムレツ、分けてくれたんですよ。先生、あーんっ
て」
「オムレツを?」
「はい」
奴が、妙に世渡りの上手い自閉だってのを忘れて油断してました。糠喜びって
やつですね。
というわけで、上ふたりのお弁当は、武骨なものに変えました。食材も冷凍を
ぴぴっとレンジで。せめて、ウインナーはいかさん・たこさんに切りますが、次
男はウインナーも嫌いだ。緑色対策として、ポケモンのついた緑のアルミカップ
を愛用しております。
末っ子の遠足デビューがもうすぐなので、こちらは女の子らしく可愛いお弁当
にしようと思ってますが。
「ねえ、今度の遠足、お弁当に何いれようかなあ。卵焼き?から揚げ?」
「ゆでたまごのしろいとこと、ハム」
こいつの味覚もなんだかなあ。
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小児科医 宮地泰士せんせいの「子育て応援エッセイ」 第6回
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10月は運動会のシーズンですね。
運動会の競技に二人三脚というのがあります。ペア同士が歩調を合わせながら
ゴールを目指すその姿は子育てに似ていると思います。
子育ては親子で二人三脚しながら山道を進むようなものです。
時に親は自分と子どもの歩調が合わなくてイライラしたりとまどったりするかも
しれません。
でも大人が焦りずぎると子どもは引きずられて転びます。無理に急がせてばかり
いると疲れて泣いて嫌がってしまうでしょう。相手が転べば自分も転ぶし、自分の
ペースばかり優先し続けたらけんかしてしまうでしょう。
子育てという二人三脚で最も重要なのはスピードでも高さでもなく、それぞれの
親子が自分達のペースで楽しみながら心地よく歩き続けたかどうか、お互いのペー
スや気持ちを知りあえたかどうかなのです。
運動会の二人三脚のパートナーとの上手な付き合い方が親子関係にそのまま当て
はまります。
だからお互いに相手をよく見て歩調をあわせ、相手が立ち止まったら一緒に立ち止
まり、相手が何かに興味を抱いたら自分も一緒にコミュニケーションをとりながら、
お互いに助け合い励ましあい讃えあいながら進んでいけば、きっとうまくいくでしょ
う。
子育ては競争ではありません。周りと比較し焦ることはせず、自分達自身の目標を
たてながら、子どもとともに歩くことそのものを楽しんでくださいね。
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