2006.06.01
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 NPO法人アスペ・エルデの会「楽しい子育て応援団」からのお知らせ

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堀田あけみ先生の「子育て応援エッセイ」 第2回
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◆◇2つめのキーワード 「あなただけじゃないよ」
                  
前回に引き続き、2つめのキーワードです。
今、私には子どもと二人きりというのは、至福の時間です。意識して作ろうとしてい
る。3人いますのでね、それぞれと、二人になる時間を。
 そんなとき、3人ともとても嬉しそうにしてくれるのがありがたい。それで私は元気
になれます。
でも、長男が赤ちゃんのとき、こどもと二人きりの時間って、楽しいだけじゃなかっ
た。というか、ずっと二人きりだし。そのうちに、孤独感に襲われる。子どもが泣き
止まないだけで、この子、おかしいんじゃないかと思ったり、私が何かいけないんじゃ
ないかと思ったり。
以前、ある脚本家さんの子育てエッセイで、コリックについて読んだことがあります。
一度、一人きりのときにコリックを経験してパニックになり、後にそれをコリックとい
うのだと知って、「人間、わけわかんないものにも、名前付けちゃえば、安心できちゃ
んだな」というようなことが書いてあったのですが、これは、少し違うと思います。
うちの子が、ミルクを飲むときに、妙なしぐさをするので、これを「トパピ」と名づけ
ます、といっても、誰も安心できない。
 コリックがコリックと呼ばれるのは、それが多くの子どもに共通してみられることだ
からです。
 特に初めての子育てだと、不安なことは一杯あります。でも、自分だけじゃないって
わかると、それだけで随分安心できるでしょ。
 悩みのほとんどは、あなただけのものではありません。きっと、みんなが共有してい
る。どこかで口に出してみると、意外と共感されるものです。
 私の次男は障害児ですから、子ども全体からみれば、圧倒的な少数派ですが、発達障
害児の絶対数はけして少ないものではないので、やっぱり、話題を共有できる人は、案
外多い。「うちの子も、自閉で」とか、「実はうち、アスペで」とか、お仕事の打ち合わ
せで言われたことが、何回かあるのです。それだけで親近感持って、無理な仕事も引き
受けちゃったり。
 一番安心できるのは、いい子育て仲間を作ること。
 でも、それができなくても、心配ありません。
 きっと、その悩みはあなただけのものじゃないってわかっていれば、それだけで随分
心強いはず。
 多分、あなたのその悩みは、私もどこかで通ってきたものです。

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   小児科医 宮地泰士せんせいの「子育て応援エッセイ」 第2回
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 以前、知人のお見舞いに行った病院の待合室にこんな文章が掲載されていました。

   批判ばかりされた子どもは非難することをおぼえる。
   殴られて大きくなった子どもは力にたよることをおぼえる。
   笑いものにされた子どもはものを言わずにいることをおぼえる。
   皮肉にさらされた子どもは鈍い良心の持ち主となる。
   しかし
   激励を受けたこどもは自信をおぼえる。
   寛容に出会った子どもは忍耐をおぼえる。
   賞賛をうけた子どもは評価することをおぼえる。
   フェアプレーを経験した子どもは公正をおぼえる。
   友情を知る子どもは親切をおぼえる。
   安心を経験した子どもは信頼をおぼえる。
   可愛がられだきしめられた子どもは世界中の愛情を感じ取ることをおぼえる。
                    「子ども」ドロシー・ロー・ノルト作

 子どもにはそれぞれの生まれ持った“色”がありますが、その後どのように染め上げら
れていくかは、人との関わりや経験によるものなのでしょう。
 私たちは子育てを通してどんな“絵の具”を子どもたちに用意してあげられるのでしょ
うか。
 その子がどんな“色”に成長しているのかをよく見ながら、良いと思うことを出し惜し
みせずしてあげたいですね。
 今みなさんの手にはどんな“絵の具”がありますか。
 一人一人の子どもたちが、その子らしい“色”で美しく輝いていくことを祈りたい。そ
んな敬虔な気持ちにさせられる文章との出会いでした。

◇◆子育て真っ只中の時期って、よその子と自分の子を比べたりして悩むこと多くない
ですか?!そんなおかあさん、おとうさんにとって、「ホッと。一息」癒しのメルマガに
なってくれればうれしいなぁって思います。

◇◆子育てに難しさをお感じの親御さん、専門家のみなさんを対象に、
全国的に発達支援に関するセミナーを開催する予定です。
詳細に尽きましては、順次、当会ホームページにてお知らせ致します。

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