2024.09.10
 厳しい夏もようやく終わりが見えてきました。これだけ長期間、エアコンつけっぱなしにしたこと、ないんじゃないかな。数年前、エアコンはつけっぱなしが正解、ということになって、当時は罪悪感で恐る恐る、切らずに寝ました。その頃は、一度でも切るのが、自分への言い訳みたいになってたんですね。贅沢してるわけじゃないもん。わがまま言ってるわけじゃないもん。そして夜中、寝入ってから2時間後くらいですかね、起き出して再度つける。一旦切ったことが免罪符。それを思い切って、テレビでも言ってたことだしと、エアコン入れっぱなしで寝たら、めちゃくちゃ安眠できました。
 そもそも我が家は、毎年、エアコン入れるのが早い家庭でした。夫が暑がりだったから。朝起きて、窓開けて、ご飯作ったり、洗濯物干したりしてると、「暑い、エアコンにして」と布団の中から指示が飛んでくる。自分でやれ、と言わないのは、私が優しいからじゃなくて、めんどくさがりだからです。話のわからん相手と話すのが、一番めんどくさい。あと、彼はセミの声が苦手だったから、蝉が鳴き始めると、窓を開けるのも駄目でした。そのままエアコンコース。関東と東海ではセミの種類違うんで、東海のセミとは合わないんだそうです。
 まあ、エアコンは、ちまちま切るより、つけっぱで常に部屋の温度を一定にしてる方が電気使わないらしい。テレビのニュースのライフハック的なコーナーで言ってました。間違ってたらごめんなさい。どれくらい正しいかは置いといて、入れっぱなしに罪悪感がなくなったことで、心の負担なく、安眠しています。

 そんな夏の余韻を残したまま、2学期に突入します。まだまだ暑いので、外での活動に気をつけろと、各教育機関に文科省からの通達が来ることを、この立場になったので知ることができました。いや、多分、日常的なことではなくて、緊急のことなんでしょうけど。
 でも、のんびりしてもいられません。幼稚園の運動会の練習しなくちゃ。これも、全員が先生の言うこと聞いて頑張ってくれたら、何の問題もないのですが、そうは行かない。特に年少さん。幼児期は一年での差が大きいから、ではなく。
 クラスを決める際、年少さんの情報は面接と、数回の事前保育しかありません。その際、決定的な情報があれば配慮の対象になります。例えば、うちの次男の自閉スペクトラムの診断ありだったり、その次男が普通に母子分離して保育に入っているのに、どうしてもママが恋しくて泣き止まず、お母さん達の説明会の会場に連れて来られた子とかです。こちら、いろいろと因縁のあるお母さんだったので、「海ちゃんがちゃんとできてるのに、どうして」と大きな声で悩んでいました。その子は後に、「海ちゃんが頑張ると、俺も頑張れって言われるから、海ちゃん死んで」と言うようになりました。名門校を経て、今は立派な研修医さんで、お母さんも鼻高々です。
 と、毎度のことながら話が逸れましたが(でも戻ってくる。司馬遼太郎の著作を読み込んだ成果かもしれません)、年少さんの問題は少ない情報の中でクラスを決めるために、性別と月齢に頼るしかないことです。結果として、あるクラスに手のかかるお子さんが集中してしまうこともあるのです。年中さん以降だと、それぞれのお子さんのことがわかってくるので、どこかのクラスに集中して、と言うことは無くなるんですけどね。あ、ぶっちゃけて言うと、手のかかる保護者さんも、分散させます、はい。
 数年前に運動会の規模が縮小されたそうで、嘗ては年少のみ午前中、それ以外はお弁当タイム挟んで午後も、だったのですが、全て午前中になったとのことです。でも、かけっこ(年長さんはリレー)とお遊戯は必須なので、みんなできるようにならないと。
 ただ、ここでもできない子は必ず出てきます。背中を押して、できるようにするか、無理しなくていいよ、とするか。難しいところです。保護者さんにしてみたら、できてて欲しい。それは痛いほどわかります。次男は結構できる子でした。いろいろと面倒だったのは長男。だから、できてて欲しい気持ちはわかります。そして、できなかったことを受け入れるのに、どれだけのパワーを要するのかも。
 私はそのパワーを「勇気」と呼んでいます。
「よーいどん」で力一杯走り出せない子は、歩いてゴールしたっていい。先生と手を繋いで、ゆっくり走ってもいい。ゴールラインに立てなくても、みんなを見ていてくれたらいい。力走しないと出場できない会にしたくないと思います。
 子どもがどんな行動をするかは、予想ができないし、型に嵌められない。親も子も、勝ち負けにこだわり過ぎないで、リレーのアンカーがゴールの直前で転んだら、痛かったねって言えるくらいの気持ちで臨んで欲しいです。あ、少しはこだわってね。勝って嬉しいのも、負けて悔しいのも、経験として大切だから。
 諸般の事情で、5月に開催されることも多いのですが、幼稚園は歳時記通りの10月です。5月なんて、年少さん何もできませんよ。
 予想のつかないエピソードは、また来月に。 


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